一人っ子として育った経験が、知らず知らずのうちにあなたの行動や選択に影響を与えていることをご存じですか?もちろん一人っ子に限らず、次男次女、末っ子など兄弟関係、またシングルマザー、シングルファザーなど片親の家庭で育った場合でも同様です。幼少期に親から受けた教育や、周囲の環境の影響で形成された「ビリーフ(信念)」が、成長してもなお私たちの無意識に根付いているのです。これらの信念は、時にポジティブな影響を与えることもありますが、逆に成功への道を阻む足枷となることも少なくありません。たとえば、過去に一人っ子として「自分一人で頑張らなければならない」「周りに頼るべきではない」というような価値観を植え付けられた場合、それがビジネスやキャリアにおいても、自分一人で何とかしなければならないという強いプレッシャーとなり、行動を制限してしまうことがあります。このような無意識の信念が、あなたの可能性を狭め、目の前にあるチャンスを逃しているかもしれません。この記事では、実際のクライアントさんとのセッションを通じて、一人っ子として育つ中で形成されたビリーフがどのように成功を阻む要因となっているのか、具体的な事例を交えて解説します。また、こうしたビリーフを見つけ出し、克服するためのステップや実践的な方法を紹介します。自分自身の無意識の思い込みを解き放ち、より自由な選択と行動ができるようになるためのヒントが満載です。成功を妨げるお金に関するビリーフとは?誰もが、お金に対して何かしらのビリーフを持っています。これが、生まれや育ちによって形成されるビリーフのひとつです。ビリーフと言われると少しむずかしく感じるかもしれませんが、例えばこんなふうに聞かれたどうしますか?「あなたの年収はいくらですか?」たくさん稼いでいようが、稼ぎが少なかろうが、たいていの人は年収を教えることをためらうのではないでしょうか。これはつまり、お金に対して何らかの価値観を持っているということです。ためらう理由としては、例えばこんな価値観があるかもしれません。お金の話はあまりするべきではないお金を持ってると妬まれるお金がないことは恥ずかしいお金のあるなしで人を判断してはいけないお金は汚いものだこういった価値観の中には、お金を稼ぐことに対してブレーキをかけるビリーフが存在します。もし、あなたがお金に対して否定的なビリーフを持っていたとしたら、それが経済的な成功を妨げる原因となっているのです。このお金に対してのマイナスのビリーフを発見し、そのビリーフを変えることで、望んだ結果を手に入れることができるようになります。あわせて読みたい可能性を広げるビリーフの力|あなたの未来を変える鍵お金に関するビリーフの見つけ方お金に関して、自分がどんなビリーフを持っているかを知ることでできれば、今現在の自分の仕事、収入、キャリアに関しても理解できるようになってきます。「なぜ、今の自分はこういう働き方をしていて、この収入なのか?」を知るために、次のアプローチを使い、お金に関するビリーフを探っていきましょう。1.○○に当てはまる文章を埋めるまずは、率直にお金に対して、どういう価値観を持っているかを探っていきます。そのために、次の○○に言葉を埋めてみてください。お金をたくさん稼ぐことは、○○だもし、私がお金をたくさん稼いだら、○○になる私は、○○だから成功できない○○を埋めた時、この考え方はお金を得ることの妨げになっていると感じたものにチェックをしておきましょう。2.「すべきではない」という価値観を見つける次に、すべきではないと思っていることを見つけていきます。「~であるべき」「~であるべきではない」という考えは、その人の持つ大事な価値観ですが、実はこういった価値観は他人に埋め込まれたビリーフの可能性が高いのです。では、次の○○に当てはまる言葉を埋めてみましょう。○○すべきではない思いつくかぎり、○○に当てはまる言葉を入れてみましょう。たくさん書き出したほうが、より自分のマイナスのビリーフを発見しやすくなります。参考に、クライアントAさんのケースを見ていきましょう。Aさんは30代女性で、現在は会社員をされています。「お金に対する不安、恐怖をなくしたい」というテーマで行ったコーチングセッションの実例です。Aさんの場合は、こんなビリーフが出てきました。頑張って働くべきではないたくさんの関係を作るべきではないお金持ってる人と話すべきではない借金はすべきではない3.「すべきだ」という価値観を見つける次に、すべきだと思っていることを確認していきます。これも、「すべきではない」と同様に、他人に埋め込まれた価値観である可能性が高いものです。では、次の○○に当てはまる言葉を埋めていきましょう。○○すべきだ思いつくかぎり、○○に当てはまる言葉を入れてみましょう。参考に、Aさんから出てきた答えはこちらです。真面目に働くべきだ孤独で居るべきだ人に迷惑をかけずにいるべきだ美しくいるべきだ4.一般化している価値観を見つけるここまで出てきた答えは、すべてあなたの持っているビリーフです。たくさんビリーフを発見できたところで、人生に対して一般化しているビリーフを考えていきます。自分自身に次の問いかけをしてみてください。人生に対して、一般化している考え方は何だろう?例として、Aさんの場合はこんなことを一般化して考えていました。人より出世するのは難しいお金をたくさん持っているのは、すごい頑張ってる人達だけである人間関係は、逃げるものである今のご時世で成功するのは、選ばれた人だけであるすでに、思い当たることがあるかもしれません。そうです。これまで出てきたたくさんのビリーフが、まさにあなたやAさんの人生を作り上げているのです。あわせて読みたい行動を支配するビリーフを簡単に見つける方法成功を妨げる根源、コア・ビリーフの見つけ方お金に関するマイナスのビリーフは見つかったでしょうか?「これがお金を稼げない原因かも」「これが仕事を変えられない原因かも」とすでに気づいたことがあったかもしれません。ですが、そのお金に対するビリーフを作っているビリーフがあるのです。そういった他のビリーフの根源になっているビリーフをコア・ビリーフといいます。コア・ビリーフの多くは、幼少期に形成されるといわれています。ですから、あなたの生まれや育ちがコア・ビリーフに大きく関わっているかもしれません。そして、このコア・ビリーフを発見し、それを手放すことで、成功できる自分を手に入れることができるのです。潜在意識レベルのビリーフを見つけるコア・ビリーフは言い換えれば、アイデンティティレベルのビリーフです。アイデンティティとは、たとえば「私は女だ」とか「私の名前は○○だ」とか、そういった自分を証明する概念です。そして、このアイデンティティのビリーフは普段は潜在意識の奥深くに隠れていて見つけることはできません。「私の名前は○○だ」とか、普段わざわざ考えることありませんよね。当たり前に思っていることだから、普段はわざわざ意識しないんです。アイデンティティのビリーフを見つけるためには、これまでのプロセスで見つけたマイナスのビリーフを取り扱います。これまでに出てきた答えで特にマイナスだと思うビリーフをひとつ選びましょう。もしくは、いろいろ答え続けたことでもっと核心となるマイナスのビリーフを見つけたなら、それを選びます。ビリーフをひとつ選んだら、次のステップでコア・ビリーフを見つけていきます。私は○○(ビリーフ)だ。なぜなら(私は)△△だから私は△△だ。なぜなら(私は)□□だからこの流れを繰り返すこの流れを、アイデンティティレベルのビリーフ(私=●●)が出てくるまで繰り返します。Aさんのケースよりわかりやすくコア・ビリーフの見つけ方を理解するために、Aさんのセッションを覗いてみましょう。Aさんの場合は、たくさんのビリーフを発見する中で、さらに自分で「これが一番お金を得ることの妨げになっているかもしれない」と感じるビリーフを発見しました。私は何をするにも遅い。なぜなら、こんな年齢だからなので、このビリーフを使ってコア・ビリーフを見つけていきました。では、どんな流れでコア・ビリーフが見つかったかを見ていきましょう。私は何をするにも遅い。なぜなら、こんな年齢だから↓私はこんな年齢だと思ってる。なぜなら、アクティブじゃなくなったから↓私はアクティブじゃない。なぜなら、疲れるから↓私は疲れる。なぜなら、仕事があるから↓私は仕事をするべきだ。なぜなら、自分のやりたいことで成功できないから↓私は自分のやりたいことで成功できない。なぜなら安定収入を得るには外で働くものだから↓安定収入を得るには外で働くものだ。なぜなら親がそう言ったから↓親の言うことを信じるべきだ。なぜなら、私はひとりだと何もできないから↓私はひとりだと何もできない。なぜなら、私は努力できないから↓私は努力できない。なぜなら、私は一人っ子だから最終的に出てきたのは、なんと「私は一人っ子」というビリーフでした。Aさんは実際に一人っ子ですが、その事実とは別に、このビリーフがお金にどのように関わっているかがとても気になるところですよね。あわせて読みたい理想の自分になる方法|コアビリーフを知れば理想の人生が手に入るコア・ビリーフの影響を確かめる最後に、コア・ビリーフが自分の人生にどれだけの影響を与えているかをチェックしていきます。実際にチェックして、意識化することがコア・ビリーフを手放すための第一歩になります。そのためには、これまでの質問で出てきた答えを用います。<1.○○に当てはまる文章を埋める>の答えにビリーフを当てはめる(例)お金をたくさん稼ぐことは、○○だ。なぜなら私は●●(ビリーフ)だから<2.「すべきではない」という価値観を見つける>の答えにビリーフを当てはめる(例)○○すべきではない。なぜなら私は●●(ビリーフ)だから<3.「すべきだ」という価値観を見つける>の答えにビリーフを当てはめる(例)○○すべきではない。なぜなら私は●●(ビリーフ)だからAさんのコア・ビリーフとこれまでに答えたビリーフを当てはめると以下のようになります。頑張って働くべきではない。なぜなら私は一人っ子だからたくさんの関係を作るべきではない。なぜなら私は一人っ子だからお金持ってる人と話すべきではない。なぜなら私は一人っ子だから借金はすべきではない。なぜなら私は一人っ子だから真面目に働くべきだ。なぜなら私は一人っ子だから孤独で居るべきだ。なぜなら私は一人っ子だから人に迷惑をかけずにいるべきだ。なぜなら私は一人っ子だから私は年収1000万稼げない。なぜなら私は一人っ子だから私はもうこんな年齢だ。なぜなら私は一人っ子だからAさんの中では、この文章がすごくしっくりくる内容に感じられるようでした。これは、ご本人にしかわからない感覚です。他人から見ると因果関係がなく見えるのに、本人にとっては因果関係を強く感じるからビリーフなのです。特に、「私は一人っ子」というのは、事実でもあるので厄介なビリーフのひとつです。親に「男の子でしょ」「女の子なんだから」と言われて育ってきた方もいると思いますが、これも性別が事実なので、ビリーフとして結びつくと否定しにくくなってしまうんです。コア・ビリーフの影響を確かめてみれば、頭よりも先に感情が反応するので、ご自身でこれがコア・ビリーフだと気づけるはずです。セッション後のAさんの変化Aさんとのセッションでは、1時間かけてコア・ビリーフを見つけることができました。コア・ビリーフを意識化しただけでも、このビリーフの呪縛から少しだけ解放されるものです。Aさん自身も自己理解、自己発見ができたことで、ひとつ前進した感覚を覚えていらっしゃいました。下の記事では、この続きのセッションでAさんがこのコア・ビリーフを外し、ポジティブなビリーフに変化させていく過程を実例として紹介しながら、ビリーフチェンジの方法をお教えしています。ビリーフを変えて成功を掴みたい方は、ぜひ続きをお読みください。あわせて読みたいお金のメンタルブロックが外れない理由&本当の解除法※クライアントさんには、事前にセッション内容をブログに掲載することの許可をいただいていますオススメ関連記事30代スキルなしでも大丈夫!ひとり起業の不安をなくす3ステップイケメン副社長オモコロ永田の思想・ポーズとビリーフの関係