「今度こそ続けたい」と思ったのに、また三日坊主。そんなふうに、自分を責めてしまったことはありませんか?ダイエット、運動、読書、早起き…。どれも「やった方がいい」とわかってるのに、続けられない。でも実は、習慣化に失敗してしまうのは、意志や根性の問題ではありません。ほんの少し「考え方」と「やり方」を変えるだけで、無理なく行動を続けられるようになります。この記事では、習慣化が苦手な人に共通する特徴と、三日坊主を卒業するための具体的なステップを、クライアントOさんの実例とともにお届けします。習慣化できない人の特徴|三日坊主になりやすい人の共通点「今度こそ続ける!」と決意しても、気づけばやめてしまっている──そんな経験、誰しも一度はあるのではないでしょうか。実は、習慣化がうまくいかない人には、いくつかの共通するパターンがあります。意志ややる気の問題ではなく、習慣化に失敗しやすい考え方・行動パターンがあるんです。1.習慣化のメリットを明確にできていない「なんとなく良さそうだから」「できたほうがいいから」と始めたことは、続きにくいものです。勉強・運動・早起き・読書・ダイエット…たしかに全部やった方が良さそう。でも、"その先にどんな自分がいるのか?"が見えていなければ、続ける意味が曖昧になります。「やったところで、何が変わるのかわからない」「別に今でも困ってるわけじゃないし…」そういった感覚があると、ちょっと疲れた日や気分が乗らない日に、あっさりやめてしまうことになるんです。2.変化に対する抵抗感が強い私たちの脳は、「変わること」に強いストレスを感じるようにできています。だから、新しい習慣を始めようとすると、「面倒」「今日はいいや」「明日からにしよう」といった気持ちが自然と湧いてくるのは、ある意味当たり前のことなんです。たとえば、朝の5分ストレッチを始めようと決めても、いざやろうとすると「その前にスマホチェックしたい」と思ったり、「ストレッチマット出すのが手間」と感じてしまったり…。ほんの少しの違和感や不快感が、「やらない理由」として大きく見えてくる。それが、"変化への抵抗"です。3.すぐに結果を求めてしまう「3日頑張ったのに、まだ痩せてない」「1週間読書を続けたけど、知識が増えた実感がない」こんなふうに、すぐに成果が見えないとガッカリしてしまうのも、習慣化が難しい原因のひとつです。特にダイエットや運動のように、目に見える変化に時間がかかるものは、数日〜数週間で結果が出ないと、「意味ないのかな」と感じてしまうんですよね。習慣化には、ある程度の"時間的ラグ"があるという認識がないと、早々に「やる意味がない」と判断してやめてしまうんです。あわせて読みたいビジネスと自己成長における成長曲線の秘密|ブレイクスルーを引き寄せる4ステップ4.一人で頑張ろうとしてしまう「全部自分でなんとかしないと」と思う人ほど、続かないという傾向があります。たとえば、周りに「頑張ってる」と言うのが恥ずかしくて、こっそり始めてこっそりやめてしまう。あるいは、他人に頼ることなく「自分の意志だけで続けたい」と思ってしまう。でも、実際は日常の中で変化を起こすことはとてもエネルギーを使うこと。体力的にも精神的にもアップダウンがある中で、すべてを一人で抱えようとすること自体が、習慣化のハードルを上げてしまっているケースは少なくありません。あわせて読みたい変わりたいけど変われない人へ|努力をやめれば報われる理由と方法Oさんのケース|運動習慣が続かない悩みと変化のきっかけクライアントのOさんも、まさに上に挙げた特徴をいくつも抱えていました。Oさんは「運動を習慣にしたい」と何度も思い、チャレンジしてきたものの、いつも三日坊主で終わってしまっていたんです。やろうとは思ってる。でも、気づいたらやらなくなってるんです。一度サボると、もうどうでもよくなっちゃんですよね…。Oさんが続けられなかった理由は、以下のようなものでした。モチベーションが続かず、数日でやめてしまう運動を始めるまでの準備や気持ちの切り替えが面倒一度でも休むと、「もうやらなくていいか」と諦める癖があるやる気がないわけじゃない。むしろ、「続けたい」という気持ちは強いのに、どうしても続かない。Oさんはそんな自分に嫌気がさし、「やっぱり私には無理なのかな…」と悩んでいました。そこで、習慣化のためにコーチングを取り入れてみようと一歩踏み出したんです。三日坊主を克服するには?|続けられる人になるポイント「やる気はあったのに、また続かなかった…」「結局、私って三日坊主なんだよね」そう思って自信をなくしてしまった経験、ありませんか?でも実は、三日坊主になってしまうのは、意志が弱いからではありません。むしろ、多くの場合は「続けるための仕組み」を知らないだけなんです。どんなにやる気があっても、行動が定着する前にエネルギー切れを起こしてしまえば、習慣にはなりません。つまり、やる気を使わなくても自然と続く"仕組み"を作ることがカギなんです。たとえば、「気合を入れて始めたのに、1日空いたらもうやめたくなった」「頑張ってたのに成果が見えなくて、モチベーションが下がった」こういった経験があるなら、それはあなたの努力不足じゃなくて、やり方が合ってなかっただけ。三日坊主を克服するために必要なのは、"もっと頑張ること"ではなく、"頑張らなくても続く方法"を知ることです。たとえば…運動が嫌いな人がダイエットを続けるには?よくあるのが「ダイエットのために運動しなきゃ」と思って始めたのに、三日でやめてしまった…というパターン。そもそも運動が嫌いなのに、いきなりハードな筋トレやランニングをしようとしても、続かないのは当然なんですよね。そういう場合は、「運動を好きになる工夫」や「やる気を引き出す仕組み」から始めることがポイントになります。ダイエットは簡単な運動からでOK|小さな一歩が習慣になるダイエットのために何かを始めるなら、「これならできそう」と思えるくらい簡単な運動からスタートするのが実は一番続きます。たとえば、朝1分だけストレッチをする音楽を聴きながら足踏みする寝る前に5回だけスクワットするこういう小さなことでも、ちゃんと効果はあります。そして、「今日もできた」という感覚が、次の日のモチベーションにつながっていきます。このように、「続かない」のは意志のせいではなく、最初の設計の問題。だからこそ、自分に合った形で無理なくできる仕組みを作ることが、三日坊主克服の第一歩になります。あわせて読みたいダイエットが続かないのは甘えじゃなかった…太ってる自分が嫌いだった私が変われた理由三日坊主を完全克服!習慣化できない人のためのコーチング4ステップ習慣化をうまく進めるには、気合や努力に頼らず、自然に続けられる仕組みをつくることが大事です。ここでは、習慣化をスムーズに進めるための4つのステップをご紹介します。実際に、Oさんがこの流れを使って運動を習慣にしていった過程も合わせてお伝えします。1.すでにできている習慣を見つける新しいことを習慣にしようと思うと、つい「できてないこと」ばかりに目が向きがち。でも、まず大事なのは、今すでに当たり前にできていることに気づくことなんです。たとえば、朝起きる歯を磨くスマホを見るコーヒーを飲むこういった、何気なくやっている行動も、すでに立派な習慣。「できていること」に意識を向けることで、「自分にもちゃんと習慣化できる力がある」と感じられるようになります。Oさんのケース|できていたことに気づけた瞬間Oさんも最初は、「私って全然続けられないんです…」と自信をなくしていました。でも一緒に見直していくと、こんな行動がすでに習慣になっていることがわかりました。早起きする洗面所を掃除するSNSやYouTubeを見るコミュニティ仲間にLINEで挨拶する「…あれ?意外とできてること、あるかも」そう気づいたとき、Oさんの表情がパッと明るくなったのを今でも覚えています。このように、「できていないこと」ではなく「すでにできていること」に目を向けると、自分の中にも"続ける力"があったことに気づけるようになります。それが、小さな自信となって、新しい習慣を始めるときの土台になるんです。2.その習慣のメリットを見つける人は、無意識に"心地よさ"や"快"を感じることを繰り返します。つまり、続いている行動には、何かしらメリットがあるということ。たとえば、コーヒーを飲む → 落ち着くSNSを見る → 楽しい・刺激を受ける掃除をする → スッキリするこうやって「だから私はこれを続けてるんだ」とわかると、新しく習慣にしたい行動にも"快"をセットするヒントが見えてきます。Oさんのケース|なんとなく続けていた行動の本当の理由Oさんと一緒に「なんで、それ続いてると思う?」と話し合ったとき、出てきたのはこんなメリットでした。早起きする → 時間に余裕が持てて安心掃除 → 気持ちがスッキリするSNS → 楽しい気分になるLINEで挨拶 → 人とのつながりを感じるただなんとなくやっていたことが、実は自分にとってすごく意味のある行動だった。そう気づいたことで、習慣って「無理してやるものじゃないんだな」とOさんの感覚が変わっていきました。このように、「自分はなぜこれを続けられているのか?」に目を向けてみると、そこにはちゃんと理由があったことに気づけます。そしてそれは、これから新しく身につけたい習慣にも応用できるヒントになります。「続けられていることには、ちゃんと意味がある」「だから、これからの行動にも意味を持たせてあげればいいんだ」そんなふうに考えられるようになると、習慣って、ただの義務ではなく、自分にとって心地よい選択肢に変わっていくんですよね。3.新しく習慣化したい行動のメリットを考える「やらなきゃ」と思っているうちは、続けるのがしんどくなります。でも、「これをやったら、こんないいことがある」と思えると、自然と前向きに動けるようになるんです。たとえば、読書 → 新しい知識が手に入る、自信がつく早起き → 朝の時間に余裕ができて、気持ちよく1日を始められる運動 → 体が引き締まる、達成感がある、自分に自信が持てる大事なのは、やることそのものじゃなくて、その先にある"いい変化"をイメージすること。それが、習慣を続けるモチベーションになります。Oさんのケース|本当に求めていたのは「痩せること」じゃなかったOさんの場合、「運動しなきゃ」というプレッシャーが強くて、正直、やりたい気持ちより「やらなきゃ」の方が大きくなっていました。でも、一緒に「それって続けたら、どんないいことがある?」と話していくうちに、こんなふうに考えが整理されていきました。痩せてキレイになる満足感や達成感が得られる自分に自信がつく「そうか、私は"ただ痩せたい"んじゃなくて、"自分に自信を持ちたい"んだ」自分がどうなりたくて、この行動を選んでいるのか…Oさんにとって、その答えが見えた場面でした。「どうして、これを続けたいのか?」その理由がはっきりすると、ただの義務感だった行動が、自分を大切にする選択に変わっていきます。やらなきゃいけないではなく、「これをやることで私はこうなれる」と思えるようになると、習慣はぐっと前向きで、自分らしいものになっていくんです。あわせて読みたい目標達成の鍵!メタアウトカムの使い方と実践例4.既存の習慣に新しい行動を結びつける「○○したら△△をする」このように、"ついでにやる仕組み"があると、無理なく新しい行動が習慣になっていきます。たとえば、歯を磨いたらスクワットを3回コーヒーを飲んだら1分間ストレッチスマホを見る前に軽く読書すでに定着している行動の"前"か"後"にくっつけてあげると、自然に流れができて、「気づいたら続いてた」が起こりやすくなるんです。Oさんのケース|いつもの行動に運動をプラスしてみた結果Oさんには、「毎朝コミュニティ仲間にLINEで挨拶する」という習慣がありました。そこで、そのLINEを送る前にちょっと運動をするという流れをつくることにしました。軽い運動をする「今日もできた!」とLINEで報告する運動のあとに「人とつながれる」「褒めてもらえる」楽しさがあるから、自然と続けやすくなっていきました。数週間後、「LINEがご褒美になってる感じで、嫌いな運動がむしろ楽しくなってきました」と笑顔で話してくれたOさん。習慣が、努力ではなくなった瞬間でした。あわせて読みたい感情コントロールを身につける|アンカリングでメンタルを強化する方法セッション後のOさんの変化|三日坊主の自分にサヨナラできた日コーチングセッションを終えてから、3ヶ月ほど経ったある日、Oさんからこんなメッセージが届きました。自分でもビックリしています…。今まで何度やっても三日坊主だった運動が、もう3ヶ月も続いてます。しかも、少しずつ運動の時間も増やせているんです。無理に頑張ろうとせず、「続けること」を優先できるようになったこと。それが、Oさんのいちばんの変化でした。「できない」のではなく、「続けられる方法を知らなかっただけだった」そう実感できたとき、習慣は義務ではなく、自分の味方になってくれます。※クライアントさんには、事前にセッション内容をブログに掲載することの許可をいただいていますまとめ習慣化できないのは、意志が弱いからでも、性格のせいでもありません。「やりたいのに、続かない…」と悩んでいたOさんも、やり方と視点を少し変えただけで、苦手だった運動を3ヶ月以上も続けられるようになりました。習慣は、自分を縛るものではなく、味方になってくれるもの。だからこそ、自分に合ったやり方で、無理なく続けられる仕組みをつくることが何より大切です。「できていないこと」より「すでにできていること」に目を向ける続いている行動には、無意識のメリットがあると気づく新しい行動に対しても、"続ける意味"や"得られる変化"を明確にする既存の習慣とセットにして、自然な流れをつくるオススメ関連記事セルフマネジメントできない人のためのGROWモデルコーチング入門ライフコーチングを受けたいけど怪しい…失敗しない選び方&ベストなタイミング