「習慣が変われば行動が変わる。行動が変われば人生が変わる。」と言われますが、これを簡単に実現できるのがグッドアンドニュー(Good & New)というシンプルな朝の習慣です。グッドアンドニューとは、「昨日の良かったこと」や「新しい発見」を見つけることで、脳の仕組みを利用してポジティブな思考を引き出す方法です。この記事では、グッドアンドニューの目的や効果、やり方を解説します。さらに、話題やネタがないと困った時の例や対処法も合わせてご紹介します。自分への質問が人生を変える理由私たちの日々の思考や感情は、「自分への問いかけ」によって大きな影響を受けています。ですが、多くの人はこの影響力をあまり意識していません。例えば、次のようなネガティブな質問を無意識のうちに繰り返していませんか?「どうして私はいつも失敗するんだろう?」「なぜ物事がうまくいかないのか?」「また嫌なことが起きるんじゃないか?」これらの質問は、脳にネガティブな情報を優先的に探させるトリガーとなります。脳の仕組み(RAS:網様体賦活系)により、私たちは過去の失敗や未来への不安に焦点を当ててしまうのです。その結果、ポジティブな面を見逃し、自分に対する評価がどんどん厳しくなりがちです。このような状態が続けば、ネガティブなループに陥り、「良いことが見つからない」「ポジティブに考えられない」という状況を引き起こします。このような思考は、行動に影響し、それが人生の結果を左右します。脳の仕組み|質問が思考を左右する理由私たちの脳には、RAS(網様体賦活系)と呼ばれるフィルタリング機能があります。このRASは、膨大な情報の中から「意識的に注目すべき情報」を選び出し、脳に優先的に取り込む役割を果たしています。RASは、私たちが自分に投げかける質問によってその働きが変化します。例えば、次のようなケースを考えてみてください。ネガティブな質問「どうして私はいつも失敗するんだろう?」と問いかけると、RASは「失敗」の理由や過去の「ネガティブな出来事」を探し出します。そして、それらを強調し、ネガティブな感情をさらに強化します。ポジティブな質問一方で、「昨日、何がうまくいったのだろう?」と自分に問いかけると、RASは「成功」や「ポジティブな出来事」を探し出すようになります。これにより、過去の成功体験や小さな達成感が記憶から引き出され、ポジティブな感情をさらに強化します。この仕組みからわかるように、自分に投げかける質問は非常に重要です。質問の内容次第で、RASが探し出す情報がポジティブになるか、ネガティブになるかが決まります。あわせて読みたい心理学で解明するRASの意味と機能|潜在意識を使った引き寄せの仕組みグッドアンドニューとは?|習慣が変われば行動が変わるポジティブな未来を作り出すには、自分への「質問の質」を変えることが重要です。ここで活用できるのが、グッドアンドニュー(Good & New)というシンプルなメソッドです。グッドアンドニューは、毎日ポジティブな質問を自分に投げかける習慣です。この質問を通じて、脳の網様体賦活系(RAS)をポジティブに働かせることができます。その結果、日常の中で良い出来事や新しい発見を自然に見つけ出すことが可能になります。たとえば、次のような質問の仕方で、思考の方向性が大きく変わります。<対比例:ネガティブな質問とポジティブな質問>ネガティブな質問: 「なぜ私はいつも失敗するのだろう?」ポジティブな質問: 「昨日、何がうまくいっただろう?」ネガティブな質問: 「どうして物事がこんなにうまくいかないのだろう?」ポジティブな質問: 「今日、新しく学んだことは何だろう?」ネガティブな質問: 「また嫌なことが起こるのではないか?」ポジティブな質問: 「今日一日で達成したいことは何だろう?」ネガティブな質問を繰り返していると、RASがその指示に従い、「失敗」や「不安」の根拠を探し出します。一方、ポジティブな質問をすれば、「成功」や「希望」につながる情報を優先的に引き出します。グッドアンドニューの習慣を取り入れることで、こうしたポジティブな質問を日常的に実践できます。これにより、未来に向けた思考の枠組みが変わり、より前向きな行動が自然と取れるようになるのです。あわせて読みたい目標達成のテンプレート!8フレームアウトカムで行動計画とモチベ管理を最適化グッドアンドニューの目的と得られる効果グッドアンドニュー(Good & New)の目的は、日常の中でポジティブな側面に焦点を当てることで、ポジティブ思考を習慣化することです。このシンプルな方法は、継続することで次のような効果をもたらします。1.自己肯定感の向上毎日、小さな成功やポジティブな出来事に目を向けることで、「自分にも良いことがある」と実感できるようになります。この積み重ねが、自然と自己肯定感を高めていきます。2.ストレス耐性の強化グッドアンドニューは、ストレスフルな状況においても良い側面を見つけるトレーニングとして効果的です。この習慣が身につくことで、困難な状況にも柔軟に対応できるようになります。3.脳のRASをポジティブに活用ポジティブな出来事や新しい発見を意識的に見つけることで、脳の網様体賦活系(RAS)はそれを重要な情報として認識します。これにより、日常の中でポジティブな情報を優先的に探し出す脳の働きを強化できます。グッドアンドニューの習慣を取り入れることで、思考のパターンがポジティブに変化し、自己肯定感やストレス耐性といった内面的な力を強化できます。この効果が長期的に積み重なることで、より良い人生を築く基盤となります。あわせて読みたい潜在意識とは?その仕組みと意識との関係を解明グッドアンドニューのやり方|具体的な例文とネタ例グッドアンドニュー(Good & New)は、誰でも簡単に始められるポジティブ習慣です。具体的には、毎日以下のような質問を自分に投げかけることで、自然にポジティブな思考回路を鍛えることができます。1.昨日の良かったことは何か?昨日一日を振り返り、小さなポジティブな出来事を探しましょう。ポイントは、どんなに些細なことでも良いということです。例えば…「美味しいコーヒーを飲めた」「同僚から感謝の言葉をもらった」「天気が良くて気持ちよかった」このように、日常の中でポジティブな瞬間を見つけることで、自然と感謝の気持ちが芽生えます。2.昨日の新しい発見は何か?毎日、新しいことを学び、成長する機会はたくさんあります。これに気づくことが、ポジティブな思考の土台になります。例えば…「新しいレシピに挑戦した」「仕事で新しいスキルを習得した」「読書で新しい知識を得た」こうした小さな発見を意識することで、自己肯定感が高まり、日々の成長を実感できます。3.今日一日で手に入れたいものは何か?今日の目標を設定することで、一日をより充実させることができます。以下のような具体的な目標を考えてみましょう。「新しいスキルを試したい」「友達や同僚に感謝を伝えたい」「心穏やかに過ごしたい」これにより、目標に向けた前向きな行動が促され、一日がポジティブな方向に進みます。グッドアンドニューは、毎日続けることで効果を実感できる習慣です。そして、習慣が変われば行動が変わることを実感できるでしょう。最初は一つの質問だけでも構いません。継続することで、脳がポジティブな情報を探しやすくなり、自然とポジティブな思考が定着していきます。もし「ネタがない」と感じるときは、些細なことに目を向けてみましょう。慣れるまでは、とにかく続けることが大切です。グッドアンドニューが苦痛に感じる理由と対処法グッドアンドニュー(Good & New)を始めたばかりの頃や、会社で強制的にやらされている場合など、ストレスが多い日々の中では、「やりたくない」「ネタがない」と感じることがあるかもしれません。特に、仕事や人間関係で疲れているときには、「ポジティブな出来事なんて見つからない」と思うのも自然なことです。私たちの脳は習慣的にネガティブな情報に目を向けることが多いため、それをポジティブに変えるには、習慣化されるまではトレーニングが必要なのです。なおさらネガティブな状況では、脳は本能的に危険や問題を探そうとするため、ポジティブな側面に目を向けることが難しくなります。この習性が原因で、苦痛と感じてしまうのです。ネタがない時ほどグッドアンドニューが重要だということを理解するストレスが多い日や、物事がうまくいかないと感じる時こそ、グッドアンドニューを続けることが非常に効果的です。なぜなら、ネガティブな状況では、ポジティブな側面を見つける力が一層必要になるからです。グッドアンドニューを苦痛に感じたり、ネタがないと思うのは、まさにあなたのネガティブな思考回路が活性化している証拠です。ですが、このようにいつもならネガティブな状況でネガティブに考えてしまう癖を変え、ポジティブな思考でポジティブな行動に移せる自分に変えるチャンスが、まさにこんな時なのです。<ネガティブな日でも続ける具体的な理由>ポジティブ思考の筋トレになるネガティブな状況下でポジティブな出来事を探すことは、ポジティブ思考を鍛えるトレーニングそのものです。日々の実践で、この力が習慣化されます。脳のRASをリセットできるネガティブな思考が強まる時ほど、グッドアンドニューの質問で脳の網様体賦活系(RAS)をポジティブな方向に切り替えることが重要です。自己肯定感の向上につながる小さなポジティブな出来事を意識的に見つけることで、自己肯定感を高めることができます。あわせて読みたいリフレーミングとは?"意味がない"ポジティブシンキングとの違いもわかりやすく解説グッドアンドニューを楽しく続けるためのコツグッドアンドニュー(Good & New)を習慣として定着させるには、無理なく続けるための工夫が必要です。最初は苦痛に感じたり、ネタがないと困るかもしれませんが、以下の方法を試してみることで、次第に楽しみながら続けられるようになります。1.小さな出来事に目を向けるポジティブな出来事は、大きな成功や感動的な瞬間である必要はありません。日常の中の些細な喜びを見つけることがポイントです。例えば…「今日は天気が良かった」「バスで座れた」「ランチが美味しかった」小さな出来事に気づくことで、「ポジティブな視点」を育てることができます。2.書き留める毎日のグッドアンドニューをノートやアプリに記録しましょう。書くことで次のメリットがあります。ポジティブな出来事を視覚的に確認できる後から振り返ることで、自分の成長や良い出来事を再認識できる記録を続けることで、モチベーションが自然と高まります。3.自分を責めない「今日はポジティブなことが思いつかない」「今日はグッドアンドニューをやりたくない」と感じる日もあるでしょう。そのような時に「自分はダメだ」と責める必要はありません。代わりに、次のように考えてみてください。「今日は良いことを探す時間が取れただけでもOK」「自分に時間を向けていること自体がポジティブ」ネガティブな状況を許し、小さな感謝を見つけることが大切です。グッドアンドニューは、続けるほどに効果を実感できる習慣です。ネタがなくやりたくないとデメリットを感じる日があっても、小さな工夫で楽しみながら続けることが、長期的なポジティブな変化につながります。あわせて読みたい20代でやるべきこと|無駄にしたと後悔する人の特徴と30代との違いグッドアンドニューがグループに与える効果|アイスブレイクとしての活用法グッドアンドニュー(Good & New)は、個人のポジティブな思考を養うだけでなく、職場や学校、コミュニティなどのグループ活動でも効果を発揮します。特にビジネスシーンでは、朝礼や会議の前に取り入れることで、チーム全体の雰囲気を柔らかくし、コミュニケーションを活性化させることができます。グッドアンドニューを朝礼やミーティングの場で実践することで、次のような効果が期待できます。チームの連帯感を高める社員一人ひとりが最近の「良かったこと」や「新しい発見」を共有することで、ポジティブな体験を通じた信頼感が生まれます。コミュニケーションの促進ポジティブな話題を共有することで、会話が弾み、チーム内の距離感が縮まります。これにより、日常の業務でもスムーズなコミュニケーションが期待できます。<具体的な実践例>朝礼でのシェアタイム朝の習慣として、各メンバーが「昨日の良かったこと」や「新しく学んだこと」を話題として一言ずつ共有します。これにより、会議の進行が和やかになるだけでなく、全員がポジティブな気持ちで仕事に臨めます。会議のアイスブレイクとして会議の最初に「新しい気づき」を共有する時間を設けることで、硬い雰囲気を和らげ、建設的な議論が生まれやすくなります。グッドアンドニューで答える些細なポジティブな出来事の例や話題を事前に紹介しておくことで、初めての参加者も気軽に取り組むことができます。このシンプルな方法を職場やグループで実践し、ポジティブな変化を体感してみてください。まとめグッドアンドニュー(Good & New)は、日常の中でポジティブな出来事や新しい発見に焦点を当てることで、ポジティブ思考を習慣化するシンプルで効果的なメソッドです。この習慣を取り入れることで、個人の自己肯定感を高めるだけでなく、職場やグループでもコミュニケーションを活性化し、前向きな文化を築くことができます。「習慣が変われば行動が変わる。行動が変われば人生が変わる。」ネガティブに感じる時でも続けることで、ポジティブな思考を育てる筋トレのような効果があり、長期的な視点で大きな変化を生み出します。日常の中でポジティブな側面に目を向けることは、ストレス耐性を高め、自己肯定感を向上させる「昨日の良かったこと」「新しい発見」「今日達成したいこと」を自分に問いかける継続のコツは、小さな出来事に目を向け、自分を責めないこと職場やグループでのアイスブレイクに活用することで、信頼関係の構築とコミュニケーションが活性化する苦痛や「ネタがない」と感じる時も、無理をせず小さなポジティブを探して続けることが重要オススメ関連記事将来が不安で考えすぎてしまう20代へ|今すぐ試せるモヤモヤ解消法人前で落ち着いて話す方法|緊張をほぐす2つのおまじない